のれん償却


平成19年11月19日、オリンパス(7733)は泌尿器や婦人科などの分野の手術器具に強みを持つ英医療機器メーカーのジャイラス(バークシャー州)を約2100億円で買収すると発表した。ジャイラスの全株式を現金で買い取る。

ジャイラスの2006年12月期の売上高は約500億円、営業利益40億円、従業員は1400人強。ロンドン証券取引所に上場している。

オリンパス損益計算書

ジャイラス買収の決算への影響は、自平成20年4月1日至平成21年3月31日からとなり、今期(平成20年3月31日決算)には含まれていません。

のれんの償却は、販売費及び一般管理費で記載されます。決算短信の注記事項に載ってきます。(ジャイラスののれん償却は、前期、当期にはまだ含まれていません。)平成18年度の連結調整勘定56億円と平成19年度のれん償却78億円は、平成16年に子会社化した、ITX(情報通信関連)ののれん償却費で、平成21年度からはこれにジャイラスの償却がプラスされます。

販売費及び一般管理費のうち主要な項目及び金額

(注)前年度は連結調整勘定で償却、当期からは、のれん償却としている。

オリンパス(7733)のジャイラス買収に際しロンドン市場で付けた買収プレミアム(上乗せ分)は58%、のれん償却額は20年償却で年間70億円弱発生する見込み。ジャイラスの2006年12月期の営業利益は40億円。これを高いと見るか、魅力的と見るかは意見のわかれるところ。

販売費及び一般管理費のうち主要な項目及び金額

単純に考えると、ジャイラス買収で年間で、オリンパスは、営業利益40億円がプラスされ、のれん償却が費用として70億円マイナスとなります。つまり営業利益段階で30億円の減益要因となります。

オリンパスという社名を聞くと、カメラ、レンズといった映像関係をイメージする方が多いと思いますが、内視鏡の世界シェア7割で医療関係なのです。営業利益の大部分を医療部門が稼ぎ出しています。

従来内科部門に強かったオリンパスが外科部門を手がけるジャイラスとの合併は、オリンパスの将来にとって、シナジー効果が高いとの見方もあります。

まとめ
  1. 買収合併は合併後にのれん償却という費用が発生し、利益を押し下げる要因となる。
  2. 合併によるプラスの効果(シナジー効果)は中長期的に実現される。
  3. 買収合併企業はその後の業績の推移を見ることが重要である。

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