投資信託の買取請求と解約請求
国内株式投資信託の換金方法は「買取請求」と「解約請求」の2つの方法があります。それぞれ税務上の取扱いが異なります。また解約請求の場合取得時期により実際は利益となっていないのに税金がかかってくるケースなど、換金方法によってお客様に不利益となることがございますのでご注意下さい。
買取請求について
買取請求により換金した場合の損益の計算は、買取価額から取得に要した金額(購入時の手数料等を含めることができます)を控除して求められます。その損益に関する税務上の取扱いは次のとおりです。
| 一般口座 | 特定口座 | |
|---|---|---|
| 売却益 | ・上場株式等の譲渡所得として取扱われる (株式等の譲渡損失との通算可能) |
同左 (特定口座内で損益通算される) |
| 売却損 | ・上場株式等の譲渡損失として取扱われる (株式等の譲渡益と通算ができる) |
同左 (特定口座内で損益通算される) |
| 譲渡所得の税率 | ・10%(所得税7%・地方税3%)申告分離 ※平成21年1月1日以降は20% |
同左 |
| 確定申告 | 原則必要 | 同左 (源泉徴収あり口座の場合不要) |
| 譲渡損失の繰越控除の特例 | ・確定申告により適用可能 | 同左 (源泉徴収あり口座でも適用を受けるためには確定申告が必要) |
| 損益計算 | 買取価額−取得価額(手数料等控除可) | 同左 |
※買取請求ができない株式投資信託もあります。また同一商品でもコースや販売会社によってできないこと、受付締切時間が異なることがあります。
※投資信託の換金注文後に買取請求と解約請求の区分変更はできませんのでご注意下さい。
解約請求(償還)について[個別元本と取得価額が同じ場合]
解約請求及び償還により換金した場合の差損益は、解約(償還)価額から個別元本を控除して求められます。平成12年4月1日以降に取得した国内株式投資信託は個別元本と取得価額は同一です。この場合の損益に関する税務上の取扱いは次のとおりです。
| 一般口座 | 特定口座 | |
|---|---|---|
| 解約(償還)差益 | ・配当所得として取扱われる | 同左 |
| 解約(償還)差損 | ・上場株式等の譲渡損失として取扱われる (株式等の譲渡益と通算ができる) |
同左 (特定口座内で損益通算される) |
| 配当所得の税率 | ・10%(所得税7%・地方税3%)源泉徴収 ※平成21年4月1日以降は20% |
同左 |
| 確定申告 | 申告不要 ※配当控除を受けるには申告が必要 |
同左 |
| 譲渡損失の繰越控除の特例 | ・確定申告により適用可能 | 同左 (源泉徴収あり口座でも適用を受けるためには確定申告が必要) |
| 損益計算 | 解約(償還)価額−個別元本 | 同左 |
※投資信託の換金注文後に買取請求と解約請求の区分変更はできませんのでご注意下さい。
解約請求(償還)について[個別元本と取得価額が異なる場合]
平成12年3月31日以前に取得した国内株式投資信託の個別元本はお客様の取得価額ではありません。平成12年3月31日時点でのすべての受益者の平均購入価格である「平均信託金」を個別元本とするよう決定されています。そのため個別元本と取得価額が異なります。
| 一般口座 | 特定口座 | |
|---|---|---|
| 解約(償還)差益 | (1)解約(償還)価額−個別元本>0 ・上記は配当所得として取扱われる (2)個別元本−取得価額 ・上記はみなし譲渡損益として取扱われる (株式等の譲渡損益と通算ができる) |
同左 ((2)は特定口座内で損益通算される) |
| 解約(償還)差損 | (1)解約(償還)価額−個別元本<0 ・配当所得は発生しない (2)解約(償還)価額−取得価額 ・上記はみなし譲渡損益として取扱われる (株式等の譲渡損益と通算ができる) |
同左 ((2)は特定口座内で損益通算される) |
| 配当所得(1)の税率 | ・10%(所得税7%・地方税3%)源泉徴収 ※平成21年4月1日以降は20% |
同左 |
| 譲渡所得(2)の税率 | ・10%(所得税7%・地方税3%)申告分離 ※平成21年1月1日以降は20% |
同左 |
| 確定申告 | (1)は申告不要 ※配当控除を受けるには申告が必要 (2)は原則必要 |
同左 ((2)は源泉徴収あり口座の場合不要) |
| 譲渡損失の繰越控除の特例 | (2)は確定申告により適用可能 | 同左 (源泉徴収あり口座でも適用を受けるためには確定申告が必要) |
※投資信託の換金注文後に買取請求と解約請求の区分変更はできませんのでご注意下さい。
個別元本と取得価額が異なる具体例
次の事例の(1)及び(2)では実際利益より多い部分に税金がかかっています。しかも(2)は実際には損失となっているのに配当所得部分の税金が源泉徴収されてしまいます。みなし譲渡損を使い他の譲渡利益との損益通算は可能ですが、配当所得とは通算できません。したがって他にみなし譲渡損以上の譲渡利益がない限り、余分に支払った税金を取り戻すことができません。


