2006年12月22日
◇ 優しい株式投資 第3回
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株価純資産倍率(PBR)
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前回PERの紹介では、
「利益の伸びの高い銘柄のPERは高い。」「赤字の企業を評価しずらい。」ということ
をお話しました。
PBRは赤字の企業や利益の伸びの低い企業の株価を計るものさしとなります。
PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当りの純資産 で計算されます。
PERが1株当り利益という企業のフローの数字で株価を比較するのに対して、PBR
は1株当り純資産という企業のストックの数字で株価を比較するのが特徴です。
理論株価を求める割引配当モデルでは、
株価(当期)=配当(次期)/(期待収益率−配当成長率)で計算されます。
ここで、期待収益率とは株主が企業に要求する収益率のことです。
また配当金=1株当り利益×(1−内部留保率)
配当成長率=ROE×内部留保率 とすると
株価=1株当り利益×(1−内部留保率)/(期待収益率−ROE×内部留保率)
両辺を1株当り純資産で割ると
株価/1株当り純資産=1株当り利益×(1−内部留保率)/1株当り純資産
×{期待収益率−ROE×(1−内部留保率)}
株価/1株当り純資産=PBR
1株当り利益/1株当り純資産=ROEとなるので、
PBR=ROE×(1−内部留保率)/(期待収益率−ROE×内部留保率)
分子に期待収益率をプラスとマイナスします。
PBR={ROE−期待収益率+(期待収益率−ROE×内部留保率)}
/(期待収益率−ROE×内部留保率)
式を整理すると、PBRを表現する重要な式が求められます!
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PBR=1+(ROE−期待収益率)/(期待収益率−ROE×内部留保率)・・・(1)
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PBRが1を下回るということは、株価が解散価値を下回るということで、M&Aの
対象になります。
(1)式を見るとROEが期待収益率を上回ればPBRは上昇し、下回れば下落する
という結果となります。また内部留保率が小さくなると分母が大きくなり(1)式の
PBRが大きくなります。
つまりPBRの(1)式が教えてくれることは、
企業がM&Aに対抗するためPBRを上昇させるためには、ROEを上昇させるか、
内部留保を小さく、つまり大きく配当するかの2つの手段があるということです。
M&Aを仕掛ける人達にとって期待収益率をいくらに置くか、また経営者にとって
ROE、内部留保率をどうするか、PBRを通じて企業の経営の根本にかかる問題
が見え隠れします。
(北丸 記)
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